四国・しまなみツーリング3日目 しまなみ海道

ここは高知県吾川郡いの町。
朝の4時。
ねっむ。

布団で横になりながらウツラウツラと外の様子をうかがうと、なんかシトシトと雨の降る音がする。
うそーん。
降るとしても夜中のうちで、朝にはやんでるとの予報だったので安心していたのだけれど、これはちょっと計算外。
この日はまずこの宿から10km登ったあと30kmを下るルートなので雨だと少し不安。
でもまぁしゃあないので起きて出発の支度をする。



翌朝は5時に出発するので朝食は要りません、その代わりおにぎりか何かを作ってもらえませんか?と宿の人にお願いしたら、快く「いいですよ、お作りしておきますね」と昨夜の晩ごはんの後に渡してもらったおにぎり。
おいしかった。

フロントにもまだ人がいないので部屋の鍵をテーブルの上において静かに出発。
いいお宿でした。


外に出ると雨はやんでいた。
路面が少し濡れてる程度。
これならいける。

すこし肌寒いのでジレのジッパーを首元まで引き上げてペダルを踏む足に力を込める。
ゆっくりと走り出す。
ゆるい登り。

前日の疲れが残ってて右脚が若干痛い。
この旅の前から腰からくる脚の痺れというか痛みが少しあったんだけども、瓶ヶ森まで40km1,600mを登ったことでけっこう痛むようになってきた。
まぁでもあとはしまなみ海道だけだし、ダマシダマシでなんとかいけるだろうと踏んで3日目スタート。


最終日のルート。

伊予西条まで一気に下ってそこから今治まで。
そのあとはしまなみ海道を走って尾道まで。
なかなかの距離である。
まぁ途中輪行でワープするんだけども。


じわじわと3kmほど登ると寒風山トンネルが見えてきた。


高知県側入り口。
無料で通れる一般道路のトンネルとしては日本一の長さだそうで。

さてここをどうするか。
最初はこのトンネルを避けて旧道で寒風山を越える予定だったのだが、さっきまで降ってた雨で旧道(前日に登ってきたあの狭い道)を下るのはちょっと不安が伴う。
ゆっくり下るなら大丈夫かもしれないが、そうなると予定の時刻に間に合わなくなる恐れがある。

このトンネルは長いが路面は濡れてないはずだし直線道路で斜度3%ほどの下り。
早朝なので交通量はほぼゼロ。
普段は俺もトンネル絶対避けるマンなのだが、登り道もショートカットできるのでここはぜひともトンネルを抜けたいところ。
「トンネルは!!絶対に!!断る!!!」と断固反対するうちの奥さんを何とか説得して、トンネル内の一定距離ごとにあるエスケープゾーンに都度都度ストップしながら行くという条件で承諾してもらう。

ということで5,432m続くトンネルの中へGO。


入るといきなりゴオオオオーーーッという音。
反対車線を遠くから走りくる車の走行音。
トンネルはこれが嫌ですよね。
前から来るのか後ろから来るのかがわかりにくいのもあるし。

エスケープゾーンが現れるたびにストップしながら何とか通過。
マジで長かったw
反対側の出口の明かりが見えた時はホッとした。

愛媛県側は雨なんて全然降ってない。
路面も濡れてない。
やったね。
ここから15kmほどの下り。
トンネルを入れると20kmの下り。
下りイヤッフゥーと言ってもここまで長いとさすがに疲れます。

そういえばブレーキシューを交換してくりゃよかったなーと思いながら自分のバイクのブレーキ音を聞きながら下る。
まぁでも下りは基本気持ちいい。

下りきったところで昨日のファミマに到着。
まだ朝の7時ぐらい。
予定より早いよ。

前日に駅のコインロッカーに入れていた輪行袋を回収してここから今治まで輪行することに。
ほんとは自走するつもりだったけど疲れてるからねw
予讃線松山行きの電車に乗り込んで1時間ほどの電車の旅。

今治に着いたのが9時ぐらいでしたかね。
なんかウチの奥さんが電車の中にグローブを置き忘れてきたらしいということで、駅構内にあるジャイアントストア今治でグローブを物色。
こんなところで新調することになろうとは。

俺の自転車もオイルが切れてきた感じで、走ってるとチェーンがチャリチャリチャリチャリ鳴ってたのでオイルを買おうかと思ったんですけども、荷物が増えるのも嫌だったのでそのまま行くことに。
こういう自転車旅にはミニボトルにオイルを入れて持ってくるようにするのもありかもですね。


ということで、いざしまなみ海道
天気はそこそこ。
暑くなりそう。

しまなみ海道には7本の橋がありまして、尾道側から順番に

新尾道大橋尾道大橋
 |
因島大橋
 |
生口橋
 |
多々羅大橋
 |
大三島橋
 |
伯方・大島大橋
 |
来島海峡大橋

となっている。
実際は向島尾道の間は渡船を使うので新尾道大橋尾道大橋は走りません。
僕は以前、尾道からレンタサイクルで生口橋を渡りきったところまで走って往復したことはあるんですけども、フルで走るのは初めて。
あの時は橋の上まで登るのが大変だった印象があるんですけども今回はどうか。
橋からの景色、多島美を楽しみにしながらスタート。



尾道まで69.5km。



来島海峡大橋
全長4,105m。
長い。

橋の上はさずがに風がきつい。
クッソ…向かい風め……という気持ちでペダルを漕ぐ。

順調に走ってはいるけれど地味に右脚が痛い。
最後まで持つのかなという不安がよぎる。
あとケツというか会陰の部分が擦れて痛くなってきて。
シャモアクリーム持ってきとくんだったなーなんてことを考えながら淡々と走る。

橋を2つ渡るとちょうどお昼時になったので、伯方島でルートから外れてお昼を食べに「さんわ」へ。
このお店に行くまでも結構なアップダウンでしんどかったw
さすが島。


混んでるかなと思ったけどすぐに座れてよかったです。



伯方の冷やし塩ラーメン。
あっさりしていてウマい。

食べ終わって1時過ぎぐらい。
残り50kmほど。
完走はできるだろうけれど疲れてきたしちょっと弱気になって「フェリー乗る…?」とか考えてしまったけども、伯方島からのフェリーの時刻表見ると因島まで行ってくれる船は出た直後。
仕方ないかと店を出て出発。



伯方島の道の駅で塩ソフトクリームを摂取。
なぜ我々はライド中にソフトクリームを買ってしまうのか。
あんまり塩味しなかった。



多々羅大橋


美しい橋ですね。
でも橋を登るためのアップダウンしんどいw



橋の上から。
あまり天気はよろしくない。



動物注意の標識で鹿のマークはよく見るけどイノシシは初めて見たかもしれん。
かわいい。



噂のセーフティーマット(スポンサー付き)。



因島大橋

ここまで来るともうかなりヘトヘトです。
連日のライドの疲れと早起きの眠さでかなりキテる。
でももうあとちょっとなので頑張る。
タブレットがうまい。

それにしてもこの日は土曜日だったので自転車の人が多い。
本当に多い。
外国の人もよくすれ違う。

6本目の橋を渡る頃にはもう海とか見飽きてて、特に何も思わなくなってきてるw
写真も撮らなくなってしまって。
アワイチでの終盤と同じ感じですな。
そういえばアップダウンの多さといい、海岸線を走る感じといい、車の交通量といい、アワイチに似てるなぁと思った。
しまなみ海道を往復すると距離的にも獲得標高的にもちょうどアワイチな感じですね。


因島大橋を渡り終えると向島
もうここまで来たらフィナーレです。
沿道からの歓声に包まれながら17時前に渡船乗り場に到着。



110円の料金を払って渡船に乗って尾道まで。


その後はONOMICHI U2にあるコインシャワーで汗を流す。


100円で5分間だったかん?お湯が出ます。
こういうのはありがたいですね。
5分なんてあっという間ちゃうのとか思ってましたけど全然時間余りました。
中も綺麗で清潔感ありましたよ。


着替えてさっぱりして終わったーと思ったけども家に帰るまでが遠足です。
この時点で新幹線の時間まで1時間ちょっとしかない。
ちょっと焦りながら新尾道駅まで自走して輪行パッキング。
お弁当を買ってほっと一息。
あとは新幹線に乗って新大阪まで。
お疲れ様でした。


ということで2泊3日、約275kmにわたる四国・しまなみツーリング終了。
いやー、楽しかった。
予想以上に楽しかった。
もうちょっとあっさりした淡白なライドになるかなーとか思ってたんですが、なんのなんの。
非常に濃厚な3日間でした。
瓶ヶ森は本当によかったなー。
行ってよかった。

いろいろと反省点というか、もうちょっとこうすればよかったという点はありますけれど、終わってみればそれも旅の良いアクセントというか、いい思い出になりますね。
帰ってきてからもう1週間がたちますけれどいまだに「楽しかったなー」という感じでニヤニヤできます。

自転車で2泊する旅は去年の松本・美ヶ原に続いて2回目ですけども、まぁこれからも年に1回ぐらいはこういうツーリングができればなぁと思う。
こういうのができるも夫婦そろって同じ趣味を持ってることのメリットだなと思う。
そろそろ飛行機輪行も視野に入れる時が来たかもしれんw


というわけで長々と書いてきましたが、自転車旅最高ということで。
次はどこ行こう。
こういうのは計画するのがまた愉しいですね。



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