第12節 横浜F・マリノス戦

横浜F・マリノス 0−0 ガンバ大阪

我々の大方の苦悩は、あり得べき別の人生を夢想することから始まる。自分の可能性という当てにならないものに望みを託すことが諸悪の根元だ。今ここにある君以外、ほかの何者にもなれない自分を認めなくてはいけない。

――森見登美彦『四畳半神話体系』 角川文庫 p151

正直言ってここ最近のガンバは見てて全然面白くない。
ここ数年のガンバは攻撃一辺倒に偏ったチームであり、守備の意識のかけらもないその姿は北摂の山野をドSの光で満たしたといわれる。
それが今はどうであろう。試合を見るたびに悲嘆にくれる。なにゆえガンバはそんなことになってしまったのだ。
これが現時点におけるガンバの総決算だというのか。

今のガンバは見てて辛い。深いDFライン、アイデアのないアタッキングサード、小気味よいショートパスも消え失せた。コレジャナイ感がハンパない。エンタメ性皆無。
でももう「あり得べきガンバ大阪」というのを夢想するはやめようと思いつつ、いつかくるという夜明けを信じて細い糸にすがっているような心境。

先日のアデレード戦で今年のACLも終わってしまった。何が悲しくて1勝5敗なんていう終わり方をせねばならぬのか。
今の希望は中断期間明けのチームの目覚ましい躍進と、新戦力の補強による攻撃の活性化だ。

シーズンも3分の1が終わり、積んだ勝ち点はたったの9(!)。
この横浜戦、守備は確かに良かったと思うけれどもこんなサッカーが見たいんじゃない。
無失点ゲームなんか達成して満足する人間がどれほどいるのかと。

現実を受け入れるしかないのだけれども、それにしても何とかならぬのか。
勝てとは言わない。
もっと点を取ってくれ。
よろしくお願いします。