第19節 ダービー

ガンバ大阪 3-1 セレッソ大阪

最高の夜でした。
勝ったことももちろんそうなんだけど、今までは何か新しい家に移り住んできて今ひとつ馴染めなかった感じのあるホーム・吹田スタジアムに何かこう火が入ったというかね。やっと熾ったというか。
セレッソ大阪というある種の穢れを触媒として俺らの家で勝手はさせないぞみたいなガンバサポ全員の情念というかね。
ほんとすごかった。
忘れられない土曜日の夜となりました。
この火を絶やさずに燃やし続けていけるといいなと思う。

何かもうこの数行で全部言いたいこと言った気がする。



はい。
試合の方はと言うと、あれでよく勝てたなぁと思ってしまうような前半と後半途中まででした。
今のガンバはビルドアップで攻撃を作れない(「作らない」のかも知れないけど)監督を戴いてるので、ボールを持つと途端に「どうすべー」みたいになる。
持ったはいいけどそのボールを上手くゴールまで運べない。そういう設計で今のチームは運営されている。
と思ってます。
取ったボールを持て余すなんて「あの」ガンバ大阪とは隔世の感があります。
ほんと監督でチームは変わるもんですな。

しかし、それは今回のセレッソも似たようなところがあって。
トランジション、攻守の切り替えのところでチャンスを作る両チーム。
前半にポゼッション率で上回った(上回ってしまった)ガンバはまんまとセレッソにチャンスを作られた。

ガンバも前向きでボールを奪ったときの勢いで一気呵成に攻めかかりたいのだけども、ボールを持たされるとモッサリと停滞する。
頼みは倉田や井手口のドリブル、個人突破か。もうちょっとこの辺は何とかしてほしいよねぇ。
まぁ何事もバランスなんだろうけれど。


先制はセレッソ
相手GKのGKからポーンと抜け出されて失点。
ファビオのファビファビしちゃった対応がマズかったかなーとも思うけどもまぁ誰を責めるでもないような失点に見えた。運が悪かったと思おう。ドンマイドンマイ。

そして待望の65分。
決めたのはファン・ウィジョ。
1-1。
合流して最初の試合がダービーで、そこで決めるとかもうね、最高ですわ。
もう好きになることを決めました。
愛してると言ってもいい。
まだ会ったばかりだけど。
会ってないけど。
もうこの先どんなひどいプレーを見せてもこのゴールを免罪符とします。

まだ彼のことウィジョって呼べるほど心的距離が近しくないのでフルネームで呼びますけどファン・ウィジョはあれですね、何でもできそうですね。
足元もそこそこありそう(これ大事)だし、高さもあるし、裏抜けなんかも期待できそう。ドリブル突破的なのも見せてくれた。
ボールが収まるのがほんと助かる。
これからフィットしていくのが楽しみですね。
81分に米倉との交代の時には何か自然と立ってたよねー。
立って拍手とかしてた。
足の状態はどうなんでしょうかね。
俺が代わりに痛くなってもいいのですが。


そしてこのゲームのキモはこの65分の同点から逆転にするまでの時間だったように思う。
ここで2-1とならず1-2になってたら負けたとは思わないがかなり厳しかった。
どちらに転んでもおかしくない流れ。
それだけに三浦弦太のヘッドには震えた。
2−1。

その後もさらに点を取るためにカウンターを繰り出す選手たち。
そのカウンターからゴール前へのチャンスを見てさらにボルテージを上げるガンバサポ。
ボルテージ上げたスタンド(裸族あり)からの声に後押しを受けてさらに勢いを増すチーム。
そういうふうに両者が互いに高めていくような、そんな感じに見えた後半でした。
楽しかった。
井手口ちょうすごかった。
ヤバイな井手口。
バケモノだな。

そしてダメ押しのアデミウソン
3−1。
あの瞬間のスタジアムのテンションすごかったっすねw
なんかもうあの時間の吹田スタジアムは確実に発熱してたような気がする。
よくぞ決めてくれました。


今回のダービーに関しては試合前は本当にネガな要素が多くて「めんどくせーなー、やりたくねーなー」なんて思ったりもしたですよ正直。
でもだからといって応援してるチームが負けることで自分が傷つくのを怖れるあまり期待をしない、というのもありだけど、そういうことをすると気持ち的には楽だけれども、魂になんの潤いもなく、もちろんこの爆発するような歓喜もないのだ。
自分の人生を他人に乗っけてるとはあまり思わないけども、応援する対象に愛情や気持ちを心から注ぐことで得られる悲喜こもごも、喜怒哀楽、なんかそういう得難いものを得られる体験というのはなかなかない気がする。
心豊かになる週末。
明日への活力。
ホルホルできる1週間。
明日からまた頑張りましょう。
いいダービーでした。