ガンバ大阪のクラブ経営情報2014

なんか鳥栖戦のことでも書こうかと思ったけどもため息しか出ないのでやめて他のことを書きます。

さて、7月といえばJクラブ個別経営情報資料の開示です。


早速ですがまず全体を見ますとJ1、J2ともに合計の営業収益、最終利益が増加。
そして平均でもJ1、J2ともに増加。
素晴らしい。
ガンバがJ2からJ1に上がったのでJ2全体の営業収支は悪くなるんじゃないかとかの予測もありましたけれども何とか合計、平均ともに前年比増となっております。
また単体の赤字クラブも減、ということでJ全体としては拡大均衡で推移していると言っていいと思う。
Jリーグ何かといろいろありますが各クラブ頑張っておりますね。

で、肝心のガンバ大阪なんですが、今年も以前に作ったGoogleドライブ上のデータに追加。


ガンバ大阪 クラブ経営情報*1
https://docs.google.com/spreadsheets/d/10KIwU-shWaWYFypt3D_nkk0Z_bA8fKxBzCFXlGddDa8




ついに今年でデータが10期分になりました。
すごい。

そしていつものグラフ化したもの。
今年は入場者数の推移も付けてみた。
こういうのまとめる作業けっこう好きだわ。

  • 営業収益推移


  • 営業費用推移



  • 年間入場者数/1試合平均入場者数


(※リーグ+ナビスコカップのみの数字)


はい。
どうでしょうか。
まずなんといっても2014年シーズン、ガンバ大阪はJ2からの昇格を果たし、その上3冠まで達成してしまったもんだから営業収益がドンと増えております。
2013年は営業収益が30億を切っておりましたが2014年は40億に迫る勢い。
具体的には「その他の収入」の増加ですね。
これが382百万円から1,052百万円と3倍近い数字に跳ね上がった。
J1の放映権料と優勝賞金は偉大だ。
おかげで当期純利益も4,000万円を計上。
2011年から減少傾向が続いておりましたがなんとかV字回復。
しかもその2011年の時の増収要因はアドリアーノ売却の中東マネーですからね。
3冠効果すごい。

B/Sに目を向けますと流動資産の増加がすごい。
流動資産といいますと主に現預金、売掛金(未収入金)、棚卸資産などですからサッカークラブの場合売掛金棚卸資産もないので要するに現金です。キャッシュです。
賞金が入ってガンバさんの懐ほっかほかです。

※※※
【追記 2015/07/24 14:52】
今思い出したけど3冠グッズの在庫(棚卸資産)とかグッズ制作のための前払金とかがめっちゃありそうですねw
※※※


入場者数に関してはこれも年間、1試合平均ともに増加。
ナビスコも決勝まで行きましたので、ホームゲームを5試合開催することができてナビスコだけで46,075人。
平均すると9,000人ぐらいですが平日夜とかが多かったことを考えると最近は本当に平日でも万博にお客さん入るようになったよなぁと思います。

ただ、2009年とか2010年とかは1試合平均で16,000人とか17,000人とかいってたのでなんとかそこまでは戻したいですね。
でも来年は新スタなんだった。


以上、こうしてサラッと見てみましたけども、やはりガンバくらいの大きさのサッカークラブはチームの成績によってガラッと収益が変わるんだなということを思い知らされます。
まぁ何年も言ってますけども万博を使ってる以上この規模はずっと変わらないので(3冠取っても40億超えないっていう)、来年からの新スタでクラブの経営規模がどう変わるのか非常に楽しみです。
今は経営的にはいい流れだと思うので、このままいい感じでいってくれれば。
ただ、来年からは新スタに関して指定管理料が発生して、地代や管理費なんかも今年の秋ぐらいから必要みたいな話もありますし、大規模修繕のための積立も必要でしょうし、そのあたりがどれぐらいのインパクトなのか。
4万人の箱ができても全然油断できない感じありますね。

とりあえず個人的には早く新スタの席割りと各座席ゾーンの価格の発表をお願いしたい。

そんなこんなで。
こちらからは以上です。



【リンク】

(2004年以前はクラブ別の開示はなし)


【関連】

*1:2007年度は決算期を変更したので12ヶ月でなく10ヶ月の数字になってます。