ガンバは世代交代を進めることができたのか。

近年のガンバ大阪の喫緊の課題としては経験・能力ともに優れた主力選手たちの高年齢化を懸念して「世代交代をいかにすすめるか」というものがあり、それがために強化部はメンバーを固定しがちだった西野前監督にご退場いただき、新監督セホーン呂比須)を迎えるという判断を下した。
結果としてはその刷新策は失敗に終わり、シーズン前の予想を遥かに下回る戦績で下位に低迷することとなったわけだが、果たして選手層の世代交代という点に着目して見れば実際はどうなのか。
印象としては倉田の活躍や藤春の開花、佐藤の充実などを見るにつけ、そこそこは世代交代的な流れは観測できるようにも思える。思えるのではあるが、観戦者の立場としては何かしらデータ的な裏付けが欲しい気もする。
そういうのはマスメディアのライターさんたちの読み応えのある記事を待ちたいところではあるが、待ちきれない感じなので何かそれっぽいものを書いてみたい。
所謂サッカーブログなんてものをやっていると、時々自分の応援しているチームについて分析チックなことをしたくなるというのは誰しもあるとは思いますけども、今回はそういう誘惑に身を任せながらグダグダになるであろうエントリーを上げてみよう。
「仮説→データ収集→予想と全然違う…('A`) →ボツ」というのはよくありますね。
今回のもそんな感じを目指してみたい。



まずチーム内の年齢層。
2011年シーズンと比べて今季はどう変わったのか。
そしてピッチ上に立つ選手に年齢的な変化は見られたのか。


■2011年

34
33 明神
32 山口
31 加地 遠藤 橋本
30 藤ヶ谷 二川 高木
---------------------------------------
29 アドリアーノ
28 中澤 佐々木
27
26 木村
25 武井 グノ スンヨン
24 ラフィーニャ
*1
23 平井 横谷 星原
22 下平 藤春 川西 金
21
20 大塚 菅沼
19 内田 宇佐美 アフォンソ
18 大森

29人 平均年齢25.17歳
(年齢は2011/03/05時点)
全34試合3,060分中、2,040分(3分の2)以上出場1,530分(2分の1)以上出場で色分け。


■2012年

34 明神
33
32 加地 遠藤
31 藤ヶ谷 二川
30
---------------------------------------
29 中澤 今野 佐々木 パウリーニョ
28
27 木村 レアンドロ
26 丹羽 武井
25 佐藤 家長 岩下
24 武田 横谷
23 藤春 倉田 川西 金
22 エドゥワルド 阿部
21 沼田
20 内田
19 大森
18 西野 稲森 田尻

30人 平均年齢25.16歳
(年齢は2012/03/10現在)
全23試合2,070分中、1,380分(3分の2)以上出場 1,035分(2分の1)以上出場で色分け。


平均年齢にこそ変わりはないが、30歳以下の選手の起用が増えていることは見て取れる。
まぁ今季は監督が途中で代わり試行錯誤的な期間もあったのでうまく反映されてるとは言えないとは思うけれども。
まぁでも2011年なんかを見ると、2002年に西野朗が就任した頃のガンバ大阪というのは20代前半の遠藤や二川や橋本や山口なんかもいて、本当に前途洋々たるチームだったんだなと思ったりする。(ここに宮本や大黒もいた。)

今季を見ると遠藤や二川なんかも30歳のラインを超えて歳取ったなーなんて思わされつつも、藤春、倉田、佐藤、川西なんかの年齢を見ると明るい未来への期待もできたり。
岩下も25かー。いいですね。


しかし、これだけを見ても「チームへの貢献度」というのは分かりにくくて、何かそういった指標的なものはないかなと探したところ、Football LAB[フットボールラボ]というものがありまして、そこに「チャンスビルディングポイント」というものがあった。
まぁこのポイントについては賛否いろいろありますけども、今回はそういうのには目を瞑って(他にめぼしいものがないのだし)これを利用させてもらった。

チャンスビルディングポイント(CBP)とは「選手(またはチーム)が試合を通じてどれだけチャンス機会を構築することができたか」を数値化したもの。


それを元に年齢を横軸に、CBPのうち攻撃に関する数値を縦軸にしてグラフ化したものがこちら。


・CBP/年齢
https://docs.google.com/spreadsheet/ccc?key=0AtVkcia2kCtZdGdQWkRFZ3RnOHo4XzRCR1FPbDAzRVE


上に行くほどガンバの攻撃に貢献していると見ていいと思う。

これを見るとさすがの遠藤が飛び抜けてて、倉田、藤春、二川が攻撃の中心となっているという結果。
まぁ実感としてもそんな感じ。
レアンドロとかはまだ加入して間がないので低いですけども、今季終了後にまたデータを取ってみれば違う結果になるだろうとは思う。
比較対象としての2011年のがないのがあれだなー。

出場時間が多いほどポイントも大きくなるという傾向はあるのですが、出場時間が多いと言うことはつまりそれだけ結果を出しているから起用されるということなので、すなわち貢献度が高いと言っていいと思います。


ということでプロのライターさんならここからさらに一歩踏み込んだ分析とかするのだろうけれども、当ブログはそんなことはせずにじわーっとこのまま終わる。
まぁこういうのは調べてどうこうというよりも、そうやってる時間が楽しいというのがありますね。

そんな感じでブログに書いときたいなーとか思ってエントリーを上げてみましたがどうでしたでしょうか。
楽しんでもらえましたでしょうか。
俺は楽しかったけどもw

*1:加入時の年齢